ずーっと前に、偶然ラジオの放送で聞いたことを思い出したのですが、
東日本大震災で、ベトナム人で日本に帰化して警察官になっている人が震災後すぐに支援のためにいろいろな手伝いをしていたときの話しです。
震災発生から6日後でまだまだ混乱している状態のなか、
配給の夕食を被災者の方々に配っているところにいたときのことでした。
夕食を受け取るために並んでいる被災者の列の一番最後に、
3月でもまだ寒いなかをTシャツと半ズボンで食事の配給を待つ小さな子供がいました。
この記事の目次
東北大震災で9歳の男の子の家族は?
最初はあまりしゃべらなかったのですが、だんだん少しづつボツボツといろいろな
ことをその子は話してくれました。
大津波のとき、9歳のその子は小学校で体育の授業を受けていました。
そして、教室の窓から自分を助けに来ようとしたお父さんの車が波にのまれるのを
まのあたりにしたそうです。
また、海辺に近い家にすんでいたのでお母さんも弟も妹も助かっていないと思うとのことでした。
そのことをあふれ出る涙をぬぐいながら話してくれました。
東北大震災の混乱の中で9歳の男の子がした信じられない行動とは?
震災から6日後だったのですが、
そのベトナム人の警察官はいたるところで悲惨で悲しい現実をまのあたりにして果てしなく涙を流しました。
しかし、その涙もかれてしまったと思っていたのですが、
けなげに生きるその9歳の男の子をみると、また涙がとどめなく出て止まりませんでした。
しかし、夕食の配給も限りがあって
列の一番最後のその子にはまわってこないような気になっていたたまれない思いになりました。
それで、そのベトナム人の警官は、
自分用に持っていた夕食セットをその子に渡して言いました。
これはわたしの分だから遠慮せずに食べなさいと。
それを受け取った9歳の男の子は、そのあと信じられない行動をしました。
その警官から受け取った夕食セットを持って、列の一番先頭までいきました。
そして、配給している夕食のダンボールの箱にいれたのです。
そして、また、列の一番後ろまで戻ってきて並びました。
その警官は、その子がなぜそんなことをするのか理解できませんでした。
それで、言いました。
あれはわたし用の夕食のセットだから君に食べて欲しいと思って渡したのになぜ食べないのと。
すると、その9歳の男の子は、言いました。
僕よりももっとお腹のすいている人がいると思うからその人に食べて欲しいと。
ベトナム人の警官は、このことを信じることができませんでした。
自分よりももっとお腹がすいている人のことを思いやることができるこの9歳の男の子に感動しました。
そして、涙をふいてもふいてもあふれて止まらなかったそうです。
その警官は、自分の防寒具をその子に着せて職務につくためにその場を離れたそうです。
私にこのことが出来るだろうか?自分だけのことしか考えられない私に。
わたしは、この実際にあった出来事を通して、自分自身をかえりみることができました。
わたしは、この少年のように自分も大変なときに、
もっと大変な人のことを思いやることができるだろうか。
わたしは、どうしても自分中心である。
自分が満たされているときには、他の人のことも思いやることができる。
しかし、自分が今のように体調が不良でおもわしくないときは、自分のことしか考えれない。
そしてなぜ、大事なときに自分が病気で寝ていなければならないのかと神様に不平をもらしてしまうようなものである。
自分よりももっと大変な人たちがいっぱいいるのに。
その人たちのことを思いやりたい。
自分は神様の愛を知っているし十分に味わっている。
そして、貪欲にもっともっと神様に愛されたいと思っている。
そう願うことはもちろん悪いことではないと思う。
しかし、神様の愛を独り占めしようと思っているようである。
普通のものは、他の人に渡すと減ってしまうものである。
でも、神様の愛は配れば配るほど余計に増し加わるものです。
また、聖書に出てくるイエス様に5つのパンと2匹の魚を差し出した少年のように、
わたしも神様に自分自身をさしだし、もっともっと神様の栄光のために用いられたいと思いました。
ベトナム人の警官はこの出来事を自分の胸だけにしまわずに多くの人に伝えたいと望んだ!
そして、この9歳の男の子の話しには続きがあります。
このベトナム人の警官は、
こんな素晴らしい男の子のことを自分だけの胸におさめていてはもったいないと思いました。
もっと多くの人に知って欲しいと思い、
ベトナムにいる多くの知り合いにメールを送ってこの感動の実話を伝えました。
そのメールをもらった人たちもまた感動して、多くの人にメールを送って、
こんな素晴らしい子供がベトナムにいるだろうかと話題になり新聞にものったそうです。
そして多くの人が東北大震災の義援金を貧しい生活の中から送ったそうです。
自分の食事を1食けずって義援金にした人や、
中には、9歳の男の子にお金を渡してくださいという義援金も多くあったそうです。
そして義援金の額は貧しい国でありながら世界で7番目に多かったそうです。
ベトナムの人たちが、自分の胸におさめておくだけではもったいないとこの実話を伝えたのなら、
クリスチャンである自分は、もっともっと神様の愛の福音を一人でも多くの人へ、
伝えなければもったいないともう一度再確認できました。
◉最後に、世界で一番すばらしいと言われている詩を紹介します◉
世界的に素晴らしい詩人たちが集まったところで
今までに一番すばらしい詩はなにかという話しになったときに
ほぼ全員が この聖書の詩篇23編 がいままで知っている詩のなかで一番素晴らしいと絶賛したそうです。
【 詩篇 23編 (聖書)】
主は私の羊飼い。
私は、乏しいことがありません。
主は私を緑の牧場に伏させ、いこいの水のほとりに伴われます。
主は私のたましいを生き返らせ、御名のために、私を義の道に導かれます。
たとい、死の陰の谷を歩くことがあっても、私はわざわいを恐れません。
あなたが私とともにおられますから。
あなたのむちとあなたの杖、それが私の慰めです。
(詩篇23:1〜4)