【聖書通読 第33週 6日目】トラブルに偽装された「神の導き」と、黒い布の上で輝く「あわれみの宝石」

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【聖書通読 第33週 6日目】トラブルに偽装された「神の導き」と、黒い布の上で輝く「あわれみの宝石」

聖書通読第33週の6日目です。今週の締めくくりとなる今日は、迷子になったロバから始まる「偶然を装った神様の完璧な導き」(旧約)と、かつて迫害者だったパウロの告白を通して学ぶ「自分の弱さや失敗を恵みに変える神の愛」(新約)について、深く味わいます。

【旧約聖書】第一サムエル記 9章 —— まわり道と、カーナビの「ルート再検索」

第一サムエル記9章では、いよいよイスラエルの初代王となる「サウル」が登場します。彼は非常に背が高く、誰よりも美しい立派な若者でした。しかし、彼がイスラエルの王として歴史の表舞台に引き出される「きっかけ」は、とても王様らしくない、日常のささいなトラブルからでした。
ある日、サウルの父親の「ロバ」が数頭迷子になってしまいました。サウルは従者を連れて、ロバを探すためにあちこちの山や町を歩き回ります。三日三晩探し続けても見つからず、食料も尽きかけたため、サウルは「父がロバより私たちのことを心配するから、もう諦めて帰ろう」と言います。
しかし従者が、「この近くの町に有名な『神の人(預言者サムエル)』がいるから、彼にロバの居場所を聞いてみましょう」と提案します。そして彼らが町に入っていくと、そこでサムエルと運命的な出会いを果たすのです。
実はその前日、神様はサムエルにこう告げておられました。
「明日の今ごろ、わたしは一人の人をあなたのもとに遣わす。あなたはその人に油を注いで、君主としなさい。」(1サムエル 9:16)
サウルの目から見れば、この三日間は「ロバが逃げた」という不運なトラブルであり、足が棒になるまで歩き回った「無駄なまわり道」でした。
しかし、神様の目から見れば、その逃げたロバは、サウルをサムエルのもとへ連れて行くための「完璧に計算された見えないカーナビゲーション」だったのです。
車を運転している時、道を間違えて焦った経験はないでしょうか。しかし、カーナビはすぐに「ルートを再検索します」と告げ、新しい最適な道を作ってくれます。
私たちの人生にも、病気、仕事の失敗、人間関係のトラブルなど、ロバが逃げるような「予期せぬ不運な出来事」が起こります。「なぜこんな無駄な苦労をしなければならないのか」と嘆きたくなりますが、神様の辞書に「無駄」や「偶然」という言葉はありません。神様は、その一見マイナスに見えるトラブルを「恵みのルート」として再検索し、私たちを本来行くべき最高の目的地(神様の計画)へと確実に導いてくださるのです。

【新約聖書】第一テモテへの手紙 1章 —— 黒いベルベットの上で輝くダイヤモンド

舞台は新約聖書に移ります。パウロが、自分が手塩にかけて育てた若き教会のリーダー「テモテ」に向けて書いた、温かくも力強い手紙の冒頭です。
パウロはここで、クリスチャンの信仰の土台となる極めて重要な告白をしています。
「『キリスト・イエスは、罪人を救うためにこの世に来られた』という言葉は真実であり、そのまま受け入れるに値するものです。私はその罪人のかしら(一番の罪人)です。」(1テモテ 1:15)
パウロは偉大な使徒として大成功を収めていましたが、自分がかつて、ステパノをはじめとする多くのクリスチャンを激しく迫害し、牢に引きずり込んでいた「大罪人」であったことを生涯忘れませんでした。
なぜパウロは、隠しておきたいはずの過去の恥や失敗を、手紙の中で堂々と語ったのでしょうか。彼は続けてこう言います。「しかし、私はあわれみを受けました。それは、キリストがこの私に対して『限りない寛容(忍耐)』を明らかにし、後に続く人々の模範とするためでした。」
ここで、「高級宝石店のディスプレイ」を思い浮かべてみてください。
宝石店で最高級のダイヤモンドが展示される時、それは決して白い布の上には置かれません。必ず、光沢のない真っ黒なベルベットの布の上に置かれます。なぜなら、背景が暗く、漆黒であればあるほど、ダイヤモンドの放つ「光の輝き」が最も美しく、強烈に引き立つからです。
パウロは、「私の過去の失敗や罪の深さは、神様のあわれみというダイヤモンドを輝かせるための『黒いベルベット』なのだ」と気づいたのです。「こんな一番ひどい罪人(私)でさえ、神様は見捨てずに赦し、愛し、用いてくださった。だから、どんな罪人も絶対に救われるのだ!」と。
過去の失敗や弱さは、神様に赦されることによって、神様の愛の深さを世の中に証明する「最高のショーケース」へと変わります。私たちは自分の弱さを隠して立派に見せる必要はありません。弱さこそが、神様の恵みを輝かせる舞台になるのです。

今日の神様からの奨め —— 失敗もトラブルも、すべてを恵みに変える神

私たちは、自分の人生の道が真っ直ぐに進まないと焦り、過去の失敗を思い出しては「自分はダメだ」と落ち込んでしまうことがあります。
しかし今日、神様はあなたにこう力強く語りかけておられます。
「あなたが今直面しているトラブル(逃げたロバ)も、過去の恥(黒い布)も、わたしに委ねなさい。わたしはそれらすべてを、あなたを最高の目的地へと導く恵みとして、美しく使いこなしてみせよう。」
今日、もし予定通りに物事が進まなかったり、思いがけないトラブルに直面したりした時は、「これも神様のルート再検索かもしれない」と、少し視点を変えて深呼吸してみてください。
そして、自分の弱さや足りなさを嘆くのではなく、「このひび割れた器だからこそ、神様の光が漏れ出て輝くのだ」と、神様のあわれみを誇る一日としてください。あなたのすべてを無駄なく用いられる神様の愛の中で、豊かな安らぎと喜びを経験できますようにお祈りしています。

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