【第37週 5日目】「裁きの木槌」を手放した美しい哀悼と、ただ一度で完成した「永遠の救い」

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【第37週 5日目】「裁きの木槌」を手放した美しい哀悼と、ただ一度で完成した「永遠の救い」

聖書通読第37週5日目は、長年の政敵の死を深く悼むダビデの澄み切った心(第二サムエル記1章)と、繰り返しの儀式に終止符を打ち、私たちを永遠に完全な義なる者としてくださったキリストの「ただ一度のいけにえ」(ヘブル人への手紙10章)について解説します。

【旧約聖書】第二サムエル記 1章 —— 「裁きの木槌」を預けた者の、澄み切った哀悼

サウル王と親友ヨナタンの戦死という衝撃的な知らせが、ダビデのもとに届きます。サウルは長年、嫉妬に狂って執拗にダビデを追い回し、その命を狙い続けた最大の政敵でした。普通の人間の感覚であれば、自分を不当に苦しめ続けた相手の死は「ついに解放された」「神様が私に代わって正義の裁きを下してくださった」という歓喜や安堵をもたらすはずです。

しかしダビデは、喜ぶどころか衣を引き裂き、夕暮れまで激しく泣き悲しみました。そして「弓の歌」と呼ばれる美しい哀悼の歌を詠み、サウルの生前の勇姿を称えたのです。ダビデは、サウルが倒れたことによって「ついに自分が王になれる」と野心を燃やすこともありませんでした。彼が王座に就くことすらも、力ずくで奪い取るのではなく、神様の完全なタイミングにお委ねしていたからです。

なぜダビデは、これほどまでに純粋に敵の死を悼むことができたのでしょうか。それは、彼が自分の心の中から「復讐心」や「自己正当化」という「裁きの木槌」を完全に手放し、絶対的な主権者である神様の机の上にお返ししていたからです。自分が裁判官の席から完全に降りた時、彼の目には「自分を苦しめた憎い敵」ではなく、「油注がれたひとりの人間の悲劇的な死」だけが映りました。

このダビデの姿は、神様に背を向け、本来なら滅びるべき罪人(神の敵)であった私たちをあわれみ、その滅びを当然のこととして受け止めるのではなく、命がけで愛し、十字架で身代わりとなってくださったイエス・キリストの豊かな愛と美しく重なります。

【新約聖書】ヘブル人への手紙 10章 —— 永遠に完成した「ただ一度のいけにえ」

旧約聖書で「裁きを手放す恵みの姿」を見た後、新約のヘブル人への手紙10章では、その恵みの頂点である「キリストの完全ないけにえ」について語られます。

神様は、律法による繰り返しのいけにえの限界を指摘します。もし動物の血で完全に罪が消えるのなら、一度で済むはずです。しかし、毎年同じいけにえを捧げ続けなければならなかったのは、それが人間の罪を完全に取り除くことができない「ひな形(影)」に過ぎなかったからです。

【例え:一時しのぎの「対症療法」と、完治をもたらす「ただ一度の根本手術」】 旧約のいけにえは、罪という重い病に対する「一時的な痛み止め(対症療法)」のようなものでした。薬が切れればまた痛みがぶり返し、「また罪を犯してしまった」という罪悪感(病)が消えることはありませんでした。旧約の祭司たちは、罪が完全に消えることがないため、毎日神殿で「立ったまま」終わりのない治療(儀式)を繰り返すしかなかったのです。

しかしイエス・キリストは、ご自身のからだを「ただ一度だけ」捧げることによって、私たちの罪の病を完全に治癒する「奇跡の根本手術」を成し遂げてくださいました。

「キリストは、一つのささげ物によって、聖なるものとされる人々を永遠に完全な者とされたのです。」(ヘブル 10:14)

キリストは手術(救いの御業)を100%完了させたので、天に上り、神の右の座に堂々と「着かれ(座られ)」ました。もう、あなたが自力で追加すべき治療や、支払うべき代価は1ミリも残っていないのです。

今日、私が実践すべき恵みの歩み

  • 「自分はまだダメだ」という重い鎧を脱ぎ捨てる 「クリスチャンとしてもっと努力しなければ、神様に喜ばれないのではないか」という罪責感や、自力で自分をきよめようとする重い鎧を今日、脱ぎ捨ててください。あなたの救いは99%ではなく、大祭司キリストのただ一度のいけにえによって、そしてそれをただ悔い改めイエスキリストを救い主とただ信じる信仰によって「永遠に100%完了」したのです。

  • 「全き信仰」をもって大胆に恵みの御座へ近づく 約束をしてくださった神様は、絶対に真実な方です。ですから、自分の日々の行いや立派さ(自力の履歴書)を見て一喜一憂するのをやめましょう。キリストの完全な血潮だけを真っ直ぐに見つめ、「こんな私でも完全に赦されている!そして日々イエスキリストに似た者とされている」という全き信仰と確信をもって、堂々と恵みの御座(神様の懐)に飛び込んで、ゆったりと安息してください。

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