東日本大震災から2021年で10年、コロナ禍で復興への影響は?
最近のアンケートによると、東日本大震災から10年で、復興は実感できているか?
との問いに対して、
実感できていないと答えた被災地の方々が53%だったそうです。
そして、2021年2月13日には震度6強の地震が起こりなかなか地震の影響のなかから抜け出せない状況にあります。

東日本大震災から10年でも復興の実感を抱けない53%

 いまだに仮設に住まわれている方もいることや、
生活が元に戻っていないと訴えておられる方、
特に高齢の方が多いようにテレビやメディアをみていて感じられる。
お店がつぶれたり、
家族を震災で失われた方の補償問題や、
心のケアについては、
そんな簡単には終わるものではないし、
もはや、永遠に元に戻らないのではないかという思いが強いようである。
もっと国民全体が自分ことのように思い目をむけて進めていかないといけないのではないか。
10年経った今でも、
最近の大きな地震で福島の原発で、放射能漏れのニュースを見た。
復興の根本には、1つは地震による被害もあるけれど、
それと同じくらい、原発による放射能の不安も強いようである。
そして、目に見えない放射能の不安は、どのようにして取り去ることができるのであろうか。
また、被災された方の精神的な問題はまだまだ回復に時間がかかりそうです。
大切なこころの問題や苦しみを少しでも和らげることが一番必要な支援かとも思えるのです。
実際に津波にあった人の心の傷や、
原発で避難された人たちへの対応からくる心のケアなど見ると、
立ち直れない人々もまだ多くいるそうです。
そういった人たちのこころのケアができての本当の復旧ではないでしょうか。
そして、コロナによりよけいに復興活動が止まってしまっていると言わざるを得ないようです。
そしてわたしたちも、コロナという騒動の中で
東日本大震災にあった人たちのことを少し忘れているかのようなところが悲しいですがないとは言えません。
 岩手県陸前高田市で2011年3月11日、
保育園児だった及川律さん(当時4歳)、詠さん(当時2歳)の兄弟は、市立図書館に勤めていた母久美子さんを津波で亡くした。「僕も流されて、波になりたい」。1週間後、律さんは言った。同じ頃、「ママはお星さまになったんだよ」と父克政さんに教えられた。母方の祖母まみ子さんの家で学校職員の父の帰りを待つ2人は、「一番きれいな星」をパパと探し続けたそうです。

10年前「一番きれいな星がママ」教えた父

当時住んでいたアパートも津波に流された。
市立図書館司書だった久美子さんは、隣接する市立体育館に同僚らと避難し、犠牲になった。
ピアノが好きだった久美子さん。
旋律の「律」と、歌うという意味の「詠」。
2人にそう名付けると、「なんでこんなにかわいいの?」と手放しで愛した。
 震災から7日後、こたつにいた律さんはにっこり笑う久美子さんの似顔絵を描いた。
そして、「僕も流されて、ママに会いたいなあ。波になりたい」とつぶやいた。
津波の恐ろしさをまだ理解できず、母に会いたい思いを口にした律さん。
祖母のまみ子さん(71)は切ない気持ちで、似顔絵の裏にその言葉を書き込んだ。
「一番きれいな星がママだよ」
同じ頃、まだ死を理解できない兄弟に克政さんは教えた。
祖父母宅の別棟にあるお風呂に行く時。
仮設住宅までの帰り道。
だから兄弟は「一番きれいな星」を探した。
その頃の律さんには、久美子さんに会えたら伝えたいことがあった。
「パパは無事だったよ。ママ、おうちにずっといてちょうだい」

 

 あれから10年――。
兄弟は毎日、学校で野球をしてから祖父母宅で夕飯を食べる。
休日には、近くの広場で父子3人でキャッチボールをすることもある。
 震災時2歳だった詠さんは当時を覚えていない。
だから「悲しみや、さみしさはない」と言う。
いま楽しみなのは中学校入学。制服の試着も済ませた。兄と同じ野球部に入るつもりだ。
 一方、4歳だった兄が「波になりたい」と口にしたのはなぜか。
律さんは「さみしかったんだと思う」と振り返る。
あまり悲しみはなかった。
それよりも、ショックを受けている大人たちに接し、「安心させたい」と思っていたという。
「地震と津波が勝負したんだ」。
震災をそう表現し、「戦いごっこ」をして楽しく遊んでいるように見えたが、幼い心は異変を感じ取っていた。
 震災から2年後の春、小学校に上がると母の墓前に報告した。
中学生の今は歴史が好きで、英語の塾にも通っている。
期末テストや運動会の前には、決まって久美子さんの遺影に向かう。
そして、母そっくりの細長い指を合わせ、願い事をする。
「いい結果を残せるように。力になって」と。

悲しみや苦しみを、10年で楽しさと感激に

 いつも明るくて変わらない詠さんに比べると、律さんは小学校高学年の頃、元気がないように見える時もあった。それが、中学生になると表情が明るくなった。
まみ子さんにも、はっきりした理由はわからないが、友だちと楽しく過ごしていることは伝わってくる。
2人が成長し、日々楽しませてくれるのが何よりの支え。
まみ子さんは今でも、高台にある自宅から坂道を下り、人々をのみ込んだ海の方に近づくことを避けてしまう。
それでも、「この10年で、悲しさや苦しみが、楽しさと感激に変わりました」と言う。周りには新しい建物が増えた。「変化した街を多くの人に見てほしい」と思う。それなのに新型コロナウイルスの感染拡大で、交流がためらわれるのが切ない。
 死者・行方不明者合わせて1700人以上が犠牲になった陸前高田市では、律さんや詠さんの同級生の中にも家族を亡くした人は少なくない。
兄弟は毎年、3月11日の追悼式に参列してきた。
克政さんは「息子2人が明るくて救われた」と言う。
震災10年を迎える日には「元気に成長したよ」と妻に報告するつもりだ。
 律さんはこれまでの月日を「あっという間だった」と感じている。
「ママはお星さまになったんだよ」という父の言葉の意味を理解したのは、10歳を過ぎた頃。そして、父がなぜそう伝えたのかもわかる。
 きょうも三陸の澄んだ夜空を見上げる。
バアバの家で夕食を終えて自宅に戻る時、「一日が終わりだな」と思いながら。
この10年、ずっと星を眺めてきた。
今は星座を見つけるのが楽しい。その中で一番きれいな星が、見守ってくれていると信じている。

 

ある高校生の男の子が書いた文章です。

2011年の2月14日、僕は好きだった女の子からバレンタインをもらった。
彼女は恥ずかしそうに「スキ」と二文字の言葉を口にした。
僕は、どうしてよいか分からなかった。

東日本大震災の前に伝えたかった高校生の男の子の悔しさとは?

バレンタインデーの時に
彼女は「ホワイトデーまで返事待つから。」
と言って教室を走って出て行ってしまった。
そこで僕は彼女と両想いということを知った。
でも勇気のない僕はすぐに返事をすることが出来なかった。
なにかきっかけさえあればと思い、
ホワイトデーに返事をすることにした。
それから毎日僕は、お返しに何をあげよう、
どんなことを言ったらいいのだろうと考えていた。
しかし・・・
彼女に告白するはずだったホワイトデーはやって来なかった・・・
なぜか?
彼女は、3月14日のホワイトデーをまたずに津波にのみこまれて死んでしまったから。
僕は彼女に何も出来なかった。お返しをすることも、好きだと言うことも、臆病だから何もできなかった。
もしあの時にすぐに返事をしていたら・・・彼女を守れたかもしれない。僕はとても後悔した。
だからこれを見た人に分かってほしい。
伝えたいことは、今しか伝えられないんだ。
明日が来るかどうかも分からないんだ。
好きな人に好きと今、伝えて欲しい。
※上の文章は東日本大震災時の高校生の男の子の文章です。
この切ない悲しい悔しい物語は、
2011年のバレンタインデーからホワイトデーまでの間の出来事です。
3月11日の津波さえなければ・・・
多くの人にとっては、今日があるように明日も必ずあると当たり前のように信じています。
でも、明日がくるかどうか、明日があっても自分が明日を迎えることができるかどうかは分からないのです。
この文章を書いた高校生は、明日があるかどうか分からない。
だから、今日、今、自分の想いを素直につたえようとすすめています。
それは、今日という日を精一杯に生き、
今日に悔いをのこさないようにという切実なメッセージだと思います。

私たちはどうでしょう。
昨日からの続きで今日をなにげなく生きています。
そして、その流れで明日も生きるのでしょう。
そして、最期を迎えるときに、わたしの人生はなんだったんだろうと言うのではないでしょうか?
どんなにお金があろうと、
どんなすごい地位についていたとしても
結局は空しいとしか言えない人生は寂しくないですか。
この世の栄華を極め、この地上の全てを手に入れたソロモンという王は、
空の空、すべては空と言いました。
そして、あなた
の若い日に あなたの創造者を覚えよとすすめています。
私たちがただ何となく生まれたのなら、目的がなくて当然です。
そして、空の空。すべては空しい

としか言えません。

でも、私たち
は、ただ何となく目的もなく存在するのではありません。
私たちは、愛の対象として神様が目的を持って創造してくださった存在です。
ですから、神様を喜びほめたたえ神様の栄光をあらわすために存在するのです。
ですから、私たちは、空の空すべては空しいではないのです。
天にあるすべての霊的祝福をもって祝福してくださいましたと言える存在なのです。
いつかは消えてしまうこの世の宝ではなく、永遠に残る天の宝をもって神様と
永遠に祝福され

生きるものとされたのです。

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