たった千円で人のこころを助け、他の人たちのこころも満たすことができた実話

「千円の恩人、会いたい」20190606 産経新聞夕刊の記事より

特別支援学校に通っているダウン症と知的障害がある16歳の男性がいました。

 

いつもその子のお母さんが、学校近くまで送り迎えしていました。

 

しかし、ある時、その子とお母さんとが帰宅時にすれ違って会うことができませんでした。

 

お母さんは、息子が一人で帰ったのかと思い、

急いで自宅に帰ったのですが、息子は家にまだ帰っていませんでした。

 

お母さんは、近くの書店など息子が寄るかもしれない場所を必死で探しましたが、

まったく見当たらなかったのです。

 

お母さんは、日が落ち始めて、不安を抱きながら、自宅に帰りました。

すると、すでに帰宅していた息子がいたのです。

 

お金の大切さを教えるために、

現金は持たせず、電車のICカードも残高を少なくして持たしていました。

 

でも、学校から家に帰るための交通費が足らないはずだが・・・

 

しかし、ICカードをよく見ると、千円が補充されていたのです。

 

どうして千円を補充することができたのでしょう?

 

息子さんは、自宅近くの駅の改札を降りようとした時、残高不足で改札から出れませんでした。

 

 

しかし、その時、近くにいてそのことに気付いた

年配の男性が機転を聞かせてくれたのです。

 

16歳の障害のある子が、

改札を出れなくてどうしたらいいかわからなくて困っている様子を察して・・・

 

『これを使いなさい。』と財布から千円札を渡してくれたらしいのです。

 

後ろに、年配の女の人もいたので夫婦だったようだとあとで息子さんがお母さんにいいました。

 

それで、息子さんが喜び勇んでICカードに入金して戻ると、

もうその夫婦はその場にいなかったらしいのです。

 

お母さんは思いました。

もし、改札から出れなかったら、

息子はパニックになって大変なことになっていたかもわからないと。

 

お母さんは、機転を利かせて息子を助けてくれたこの御夫婦に、

直接会ってお礼を言いたいと願っているそうです。

 

ちょとした心配りが、

その障害のある男性の気持ちを落ち着かせ嬉しさと喜びで満たしたのです。

 

そして、

心配でたまらなかったお母さんの気持ちも喜びと感謝で満たしました。

 

近頃、本当にこころを痛める悲しい苦しいニュースや恐ろしい事件ばかりです。

 

でも、金額的にはたったの千円ですが、

この親子をこころを元気づけ喜びで満たしたのです。

 

それだけではありません。

このニュースを知った多くの人たちのこころをなごませてくれました。

 

こころを痛めたり苦しめたりするニュースの中で、

こころをホッとさせ、こころを満たしてくれた素晴らしいニュースだったと思います。

 

たった千円です。

 

コンビニで弁当や飲み物や甘いものを買ったらすぐになくなってしまうような金額です。

 

しかし、この千円が多くの人のこころを和ませ、こころを豊かにしたのです。

 

こころを満たすバロメーターは金額の大小ではないのです。

 

人の気持ちです。

人の思いやりです。

人の優しさです。

 

でも、思いやりって少し難しいところがありますね。

 

行き過ぎれば、おせっかいになります。

 

何もしなければ無関心になってしまう。

 

以下の、思いやり算でシンプルに自然に行動ができればいいですね。

 

困っている人がいれば・・・

 

悩んでいる人がいれば・・・

 

 

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