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【聖書通読 第24週2日目】申命記 34章ローマ人への手紙 16章
① 今日のタイトルと説明文
タイトル:偉大なバトンタッチと、愛に刻まれた名もなきヒーローたち
説明文: モーセの地上の生涯の完結と、ヨシュアへの静かなバトンタッチを見届けます。また、ローマ書の最後に記された「信徒たちの名前のリスト」から、偉大な働きを陰で支え続けた多くの奉仕者たちに対する、パウロの深い感謝とねぎらいの愛に触れる一日です。
② 申命記 34章 の解説注解
申命記34章は、旧約聖書における最大の英雄、モーセの生涯のフィナーレです。 モーセは、わがままで不平不満ばかり言うイスラエルの民を、40年もの間、忍耐強く導いてきました。いよいよ約束の地カナンを目前にしたとき、神様はモーセをネボ山に登らせ、その美しい全土を見せますが、「あなたは、そこに渡って行くことはできない」と告げます。
一見すると、なんて残酷な結末だろうと思うかもしれません。「あんなに苦労したのに、ゴールテープを切れないなんて」と。しかし、モーセの心に悲しみや苦々しさはありませんでした。 ある有名な建築家のエピソードがあります。彼は生涯をかけて壮大な大聖堂の設計図を描き、基礎工事の完成を見届けたところで病に倒れました。弟子たちが「完成を見られなくて無念でしょう」と泣くと、彼は笑って言いました。「自分の目が生きているうちに建物を見る必要はない。私の設計図通りに、君たちが素晴らしい聖堂を建ててくれる未来が、私にははっきりと見えているからだ」と。 モーセも同じでした。「自分が」約束の地に入るという個人的な夢よりも、神様の計画が次の世代(ヨシュアたち)へと引き継がれ、完成していくことを心から喜んだのです。
「モーセが死んだときは百二十歳であったが、彼の目はかすまず、気力も衰えていなかった。」(申命記 34:7)
神様は、彼が老いぼれて使い物にならなくなったから交代させたのではありません。一番美しい「最高の状態」で、潔く舞台から降ろしてくださったのです。そして、人間がモーセの墓を神格化しないように、神様ご自身が彼を誰にも知られない場所に葬られました。神と顔と顔を合わせて語り合ったモーセの本当の報酬は、カナンの土地ではなく、「神様ご自身との深い交わり」そのものだったのです。
② ローマ人への手紙 16章 の解説注解
ローマ人への手紙16章は、まるで感動的な名作映画の最後を飾る「エンドロール(スタッフクレジット)」のような章です。 1章から15章まで、パウロはキリスト教の壮大な教理と恵みについて、最高の知性をもって語り尽くしました。しかし最後の章は、ひたすら「個人的な名前のリスト」で埋め尽くされています。ここには25名以上の個人の名前が記されています。
危険な旅を乗り越えてこの手紙をローマに届けた女性ケンクレアのフィベ。パウロのために「自分の首を差し出してくれた(命がけで守ってくれた)」夫婦アクラとプリスキラ。また、パウロが「私の母でもあった」と慕うルポの母親。 これらの人々は、歴史の表舞台に立つような有名な説教者ではありません。しかし、彼らが家を開放して集会所を提供し、食事を作り、パウロのために祈り、迫害から守り抜いたからこそ、パウロの偉大な働きがあり、このローマ人への手紙が現代の私たちの手元まで届いているのです。
映画がアカデミー賞を受賞するとき、監督がスピーチで「照明担当の〇〇、メイク担当の〇〇、ありがとう」と涙ながらに名前を呼ぶように、パウロは彼ら一人ひとりの労苦を絶対に忘れませんでした。
「キリスト・イエスにある私の同労者……によろしく伝えてください。」(ローマ 16:3)
キリスト教の壮大な神学(教え)は、決して机上の空論ではなく、こうした「生身の人間同士の、泥臭くも温かい愛の交わり」という土台の上に建っているのです。どんなに目立たない働きであっても、神様はその労苦を知り尽くしており、永遠の聖書のページに彼らの名前を「名誉ある愛の奉仕者」として刻み込んでおられます。
③ 今日一日の神様からの奨め
「誰も私の苦労を分かってくれない」「毎日同じことの繰り返しで、どんな実を結んでいるのか見えない」。そんな風に感じる日があるかもしれません。しかし、神様はあなたが陰で流した涙や、誰かのために払った小さな犠牲を、一つ残らず完全にご存知です。 モーセを優しく葬られた神様、パウロの同労者たちの名前を永遠に記憶された神様は、あなたの名前もその手のひらにしっかりと刻んでおられます。あなたの今日の誠実な歩みは、天の記録に美しく輝いていることを信じて、安らかに歩み出してください。
明日の聖書通読第24週3日目から新しく、【ヨシュア記】と【コリント人への手紙第一】に入っていきます。時間に余裕のある方、またコリント人への手紙第一を通読しながらゆっくり読み返して下さって参考になると思います。以下のページが『コリント人への手紙第一の概要解説』です。参考にしてください。

