柳家花緑、自分が識字障害と知ってやっと止まり木を見つけ楽に!!
世の中には、うわべだけを見れば何一つ問題のない幸せな最高の人生を歩んでいるように見える人がいます。
しかし、人にはそれぞれいろいろな問題があり悩みがあります。でも、一生懸命に生きているのです。
五代目柳家小さんの孫で柳家花緑という落語家は、どのような悩みや苦しみがあったのでしょう。
そして、その悩みや問題にどう立ち向かい生きる希望と力を見出したのでしょ?

柳家花緑とはどんな落語家?

2月24日(水)のNHK「あさイチ」では大人の発達障害にスポットを当てる番組でゲストは落語家の柳家花緑です。
柳家花緑は柳家小さんのお孫さんだそうです。
そして、戦後最年少の22歳で真打ちとなった超エリートです。
弟子がいっぱいいた五代目柳家小さんの孫として生まれ恵まれた幸せな生活を送っていたことでしょう・・・
しかし、小学生時代は『バカな小林くん』とみんなから呼ばれ授業についていけない生徒だったようです。
通知表は1と2ばっかりだったようです。
でも、音楽や美術はずば抜けていたらしいです。
授業で国語の時間に教科書を読ませられたときは悲惨でした。
緊張すればよけいに読めないのです。そして漢字は全く読めませんでした。クラスのみんなはバカにして笑いました。後日談として「落語で笑っていただく仕事をしているので、笑ってもらうのは嬉しいことですが、その時ほど自分が情けなくて悔しい思いをしたことはありませんでしたと語っています。
それでも、いじめには合わなかったそうです。それは、祖父の縁で小学生の時にテレビデビュー。
「小林くんがテレビに出た・・・」ということで、まわりの生徒達からも一目置かれる存在になったそうです。

柳家花緑は自分が識字障害であることを知り受け入れた時に楽になった。

ある番組で柳家花緑自身が、語りました。
『僕には識字障害(ディスレクシア)という学習障害(LD)があります。学習障害とは、基本的に知的発達に遅れはないけれど、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論する能力などのうち、特定のものがうまくできない障害。僕の場合は、「文字」の認識にかかわることが苦手です。そしてどうやら、ADHD(注意欠如・多動性障害)の特性もあるようです。』と。
しかし自分に識字障害ディスレクシアがあるということは、長い間認識できませんでした。というより認めたくなかったのでしょう。
あるテレビ番組に出て、小学校時代の通知表を見せてほとんど1と2ですと公言しました。でも、落語家として活躍させていただいていますと付け加えたそうです。
それからしばらくして事務所に連絡が入りました。
あるお母さんから、『うちの息子は、花緑さんと同じく識字障害という障害を持っています・・・』
しかし、そのことを受け入れることはできませんでした。受け入れたくなかったのです。
でもいろいろと考え自分でも調べていくと、これは間違いなく識字障害だと理解できたのです。
『僕がずっと苦しんでいたのは、そのせいじゃないか。自分の障害を受け入れました。
受け入れたとたん、ものすごく大きな変化が起ったのです。わずか数年前まで、自分はダメだ、できないんだと思っていたのが、そうではない。識字障害のせいだったのだとわかった時のなぜか安心しました。精神的にものすごくラクになりましたし、恥ずかしさがなくなりました。』と語っています。
そして、『学習障害を持っていると知るまでは、自分のことを悲観的に考えていました。自分はなんてダメなんだろうという劣等感がありました。
生きづらさを感じて、自殺願望もあり、正直、自分で自分をどう扱っていいかわからない時期もありました。
でも障害があることがわかったおかげで、「すみません、休ませてください」と言えるようになった。その点は本当によかったなと思います。』

世の中の全ての人が、お互いに相手を認め支え合い共存できれば・・・

世の中には、多くの障がい者(身体・知的・精神)の方々がおられます。
目に見える障がいも、目に見えない障がいもあります。
また、発達障害などまだまだ理解されていない障がいもあります。
私たちはなかなか障が者の方々の気持ちを察することはできません。
それは、どこかに私は障がい者ではないという差別の気持ちがあるからではないでしょうか。
でも、私たちもいずれ全ての人が障害者になるのです。
というのは、歳をとっていくにしたがって身体的不自由が出てきます。また、認知症などによっても物事の理解が衰えたり覚えられなくなったりするでしょう。
とするなら、健常者と障がい者ではなく、全ての人がお互いにお互いを思いやりそれぞれの足りない部分を補い助け合うことが自然にできる社会になればなんと素晴らしいでしょう。

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